保険の見直しが家計の節約につながる(写真:イメージマート)
昨年来の中東危機の悪化により、未曾有の物価高が日本を襲おうとしている。家計を守るために、何ができるのか。必要なのは、簡単にできる細かな見直しをすることだ──。支出を削り出す策として有効なのは、「固定費」の見直しだ。なかでも余地が大きいのが「生涯で住宅に次ぐ大きな買い物」と言われる「保険」だ。ファイナンシャルプランナーの横川由理氏が語る。
「現在、自動車保険などの損害保険は値上がりしていますが、生命保険の保険料は金利上昇で割り引かれるため、値下げする商品も多い。ただ、注意したいのは『変額保険』です。運用次第で保険金額が変動するもので、生保各社がNISAに対抗して次々と発売。商店街やショッピングセンターなどで見かける保険代理店でも販売され、加入者が増えています。
問題は手数料の高さ。仮に3%で運用できたとしても、手数料に食われて将来受け取る保険金はそれまでに支払った保険料とほぼ変わらないほど。手数料の高い投資信託のようなものなので要注意です」(横川氏・以下同)
また、横川氏が「そもそも必要かどうか考えるべき」と指摘するのが「医療保険」だ。
「手術や入院などで医療費が高くなった時への備えと考える人が多いが、そうした時は公的な健康保険の『高額療養費制度』によって一般的な家庭なら自己負担は月10万円もかからない。高額療養費制度は今年8月に改定され、自己負担額は増える見込みですが、それでも医療保険の必要性は低いと考えます。すでに医療保険に入っている人は『これまで支払った保険料が無駄になる』と解約を躊躇しがちですが、払い続けるほうがよほどもったいない」
一般的な例として、医療保険で保険料が月5000円で入院給付金が日額5000円の場合、55~85歳の30年間加入すると支払う総額が180万円となるのに対して、60日の入院が発生しても受け取れるのは30万円だけ。
