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快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

【4ヶ月間で受注累計6000台】BEV普及の障壁となる「航続距離の不安」「充電のストレス」解消へ 実用性が底上げされた第3世代「リーフ」の完成度

従来のハッチバックから一転し、人気のクロスオーバーSUV的なフォルムへと大きく舵を切ったような佇まいだが、それは単なる流行追従ではない。実車を前にすると、それが明確に“機能に裏打ちされた造形”であることが理解できてくる

従来のハッチバックから一転し、人気のクロスオーバーSUV的なフォルムへと大きく舵を切ったような佇まいだが、それは単なる流行追従ではない。実車を前にすると、それが明確に“機能に裏打ちされた造形”であることが理解できてくる

 あれほどもてはやされていた「EV(BEV)シフト」の潮流も、最近では減速基調になっているように見える。それでも、BEV(バッテリーEV)の社会的な意義や存在価値の高さは否定できないだろう。そんな状況の中に登場したのが、量産BEVのパイオニアとして誕生したリーフの「第3世代モデル」だ。そのニューカーマーは単なる後継ではなく、プラットフォームから刷新された“別物”といっていい存在であると同時に、普及の足かせと言われていた航続距離を“500kmオーバー”にまで持ち上げ「日常性」を向上させてきた。シリーズ「快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた」、今回は「新型リーフ」の日常対応力を自動車ライター・佐藤篤司氏が確認した。

日常性に近づけることで解消されるBEVのストレス

 走行車両から排出するCO2を軽減するために世界中のメーカーがBEVを含めた“電動化”の進化を続けています。一方で懸念されるのが発電、送電、そして給電に至るまでの社会インフラの充実において、クルマの普及や進化に追いついていないという問題です。そのバランスの悪さが昨今のBEVの“減速感”を生み出している要因のひとつだと思います。

 確かに急速な温暖化によって地球環境が壊される前に、と焦りに似た論調は理解できます。しかし、だからこそ性急で極端な結論を急ぐのではなく、確実で実現可能な方法論をひとつずつ実現し、脱炭素社会に向かうのが、結果的に一番の近道だと思います。では、進化を継続しているBEVの普及にとってネガティブ要因となっている社会インフラ、そして実用性に対する懸念とはなんでしょうか?

 これまでも何度となくBEVでロングドライブを含めた日常性を確認してきました。例えば東京~山口県宇部市を日産「アリア」のB9、一充電走行距離が640km(WLTC)というスペックのモデルで往復をしたことがあります。片道1000km弱ですから計算上は途中で1回充電すれば余裕を持って走れます。しかし、これはあくまでもカタログ数値を元にしたもので、実際にはカタログ値の70%と考えた方が無難だと思います。走行でのエネルギーロスもあるし、エアコンなどの空調も必要です。それでも一充電走行距離はなんとか500kmを維持してくれますから、1回の充電で間に合いますが、ギリギリ。ドライブプランにゆとりを持つなら2回の充電は必須ですし、実際には電欠に備えてさらなるゆとりを得るためと、さらに翌日のための1回ということで片道で合計は4回の充電を行いました。

 そこで問題になるのが1回30分という充電時間で、4回ということは2時間。多分、エンジン車の給油4回で考えれば給油に要する時間の合計は20分前後でしょうか……。その差は約100分であり、ひとつのドライブプランの中で、この“チャージに要する時間の差”大きな意味を持ちます。一般の方にとって普段、片道1000kmを一気に駆け抜けるというプランはあまりないと思いますが、それでも30分×4回の充電時間はひとつの行程においてストレスになります。だからこそ一充電走行距離が少しでも伸びてくれること、そして電費の良さがストレスを軽減してくれるのです。

 では新型『リーフ』は、この点においてどのような進化を見せてくれたのでしょうか。今回『リーフ』は新開発のパワートレインを2種類用意しました。それぞれグレードのよって違いはありますが駆動用バッテリー容量が55kWhの「B5」は航続距離がもっとも長いグレードで521km。次にバッテリー容量78kWhの「B7」は最大702kmの航続距離を実現してきた。

 初代リーフが最大で約228km(30kWh)、先代モデルが最大で約458km(62kWh)という航続距離だったことを思えば、3代目においてもっとも注目すべきは、この航続性能の進化なのです。あくまでもカタログ上の数値で考えてですが、プラットフォームやリチュームイオンバッテリーの技術的進化によって600km前後の走行レンジが実現できたことは、BEVのネガティブ要素を、かなり解消してくれたことになります。

次のページ:電動化に向けての魅力的な選択肢へと進化した
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