パチスロ界の救世主にもなった『スマスロ北斗の拳』
『スマスロ北斗の拳』など人気機種がパチスロのV字回復を牽引
パチスロ人気の復活は、遊技機の設置台数からも見て取れる。同資料によると、2025年末の全国のパチンコホールでパチンコの設置台数は187万2041台で前年から9万7872台減少、パチスロの設置台数は136万2177台で前年から6338台増加した。
また、直近5年の設置台数推移は以下のとおりだ。
●全国のホールにおけるパチンコ設置台数
2021年:233万8294台
2022年:220万5332台
2023年:207万7641台
2024年:196万9913台
2025年:187万2041台
●全国のホールにおけるパチスロ設置台数
2021年:147万5703台
2022年:135万8568台
2023年:134万7466台
2024年:135万5839台
2025年:136万2177台
パチンコの設置台数が減少し続けている一方で、2024年以降、パチスロ全体の設置台数が増えていることがわかる。
「パチスロにおいてはやはり、5号機から6号機への移行時期で、一気に設置台数が減りました。資料のデータでは2021年から2022年にかけて11万台以上が減っていますが、ここがまさに5号機が撤去されたタイミングです。そして、2022年から2023年にかけてはパチスロの設置台数の減少は1万台程度にとどまり、その後は増加傾向にあります。そのV字回復のきっかけとなったのが、スマスロです」
スマスロの導入が始まったのは2022年11月。スマスロをホールに設置するには、専用のユニットなどが必要であり、その設備投資がかかるということで、経営体力がない小規模のホールなどでは、スマスロ導入を躊躇せざるを得ない状況もあったという。
「スマスロ設置のための経費を捻出できず、廃業する小規模ホールもあったようですが、スマスロに対するユーザーからの声は導入当初から概ね好評でした。そして、2023年4月に登場した『スマスロ北斗の拳』(サミー)がユーザーから絶大な支持を得ることとなり、その後もさまざまなスマスロの人気機種が登場。スマスロは“客が呼べる存在”となり、全国的にスマスロが普及し始めます。スマスロ導入のタイミングで、パチンコのシマをつぶしてスマスロのシマにするホールも多く、その結果、パチンコの設置台数が減り、パチスロの設置台数が増えるという状況が生まれたわけです」
スマスロ人気の後押しで好調のパチスロだが、“人気が高すぎること”が懸念材料にもなりうる。
「どうしても射幸性が高い機種のほうがユーザーから支持されやすく、そこを狙って過剰な射幸性を持つ機種が増える可能性があります。スマスロは1営業日中の最大差玉が1万9000枚を超えると強制的に稼働が終了となる『コンプリート機能』を搭載することで、射幸性を抑えていますが、1日に10万円近く負けてしまう機種も少なくありません。そういった高射幸機が増えると、ギャンブル依存症対策からは逆行するものとなり、警察庁からの指導が入り出玉規制へとつながる懸念がある。そうなったら、6号機移行時の二の舞となり、再び客離れとなってしまいかねない。業界としては、いかにして射幸性を抑えつつ現状を保っていくかが重要かもしれません」
後編記事では、全国のパチンコホールでの1店舗あたりの設置台数にスポットを当てて、パチンコ・パチスロ業界の現状をさらに深堀りする。
▼▼▼後編記事▼▼▼
【つづきを読む→】大規模ホールが増加する一方で小規模ホールは5年で半減の背景
