国民会議は財務省に取り込まれた?(時事通信フォト)
高市自民党が圧勝した総選挙の公約に掲げていた「食品の消費税ゼロ」。物価高が日本を襲うなか、すぐにも実現に向けた動きが進むものと思っていたら、そうなっていない。代わりに与党内で突如として浮上したのが「消費税1%」案だ。不可解な経過を辿る議論の裏側を探ると、そこには財務省を核とする“増税マフィア”の策謀がめぐらされていた。【全3回の第1回】
雲行きが怪しくなった超党派の社会保障国民会議
日銀は原油高騰などの影響で今年度の物価上昇率(CPI)の見通しを1.9%から2.8%へと引き上げた。コメ価格高騰などに泣かされた昨年度(2.7%)以上のインフレになるという予測だ。国民は、物価対策の切り札として一刻も早い「食料品の消費税率ゼロ」の実施を待っている。
ところが、消費税減税を議論している超党派の社会保障国民会議の雲行きが怪しくなってきた。
高市早苗・首相は公約の食品税率ゼロを「とにかくやる」とハッパをかけたが、国民会議の実務者会議が行なった業界ヒアリングでは、レジなどシステムの改修期間が1年かかると慎重な意見が噴出。対策として「食品税率1%」案が突如浮上した。「税率ゼロでなければシステム改修期間が短縮できる」との理由だ。
「それなら1%でいいじゃん」と実務者会議座長の小野寺五典・自民党税調会長は語ったと報じられている。
一体、どんな議論になっているのか。実務者会議メンバーでチームみらい政調会長の古川あおい代議士の話だ。
「税率1%という話の発端は、ヒアリング先であるレジ業者が『税率ゼロはシステム改修に時間がかかるが、税率1%ならもっと早くできるかもしれない』という趣旨を述べた程度のものでした。
そこから急に話題になり、事務局の指示で経産省が税率1%と0%で改修の対応がどう違うかを調べ、4月24日の実務者会議で『他の事業者に問い合わせたら1%なら早く改修できることもある』という報告が口頭でありました。
しかし、まだ課題も多いなかで、中間とりまとめの叩き台さえ見たことがありません。次の実務者会議は5月13日の予定ですが、その日の議論のテーマは給付付き税額控除だと言われています。これで間に合うのか」
まさに会議は踊る、されど進まずという実態のようなのだ。
