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「社名を変更する理由が全くわからない」マルハニチロは「Umios」、ぺんてるは「アストラム」に… 社名変更で「得した会社」「損した会社」の違いを大前研一氏が解説

海外では社名=高いブランド力の企業が多い(イラスト/井川泰年)

海外では社名=高いブランド力の企業が多い(イラスト/井川泰年)

 マルハニチロが「Umios」、ぺんてるが「アストラム」など、企業の社名変更が相次いでいる。「歴史と知名度がある従来の社名を変更するのは非常に難しい」というのは経営コンサルタントの大前研一氏だ。数々の日本企業のグローバル化を手伝ってきた大前氏が、社名変更で「得した会社」と「損した会社」の違いについて解説する。

クエスチョンマークが付く社名変更の数々

 企業の「社名(商号)変更」が相次いでいる。今年は4月1日までに、たとえばマルハニチロが「Umios」、ぺんてるが「アストラム」、日本碍子が「NGK」、串カツ田中ホールディングスが「ユニシアホールディングス」、第一生命ホールディングスが「第一ライフグループ」、上新電機が「Joshin」に変更した。

 日本取引所グループによると、2025年に社名変更した上場企業は日本電信電話→「NTT」、綜合警備保障→「ALSOK」、カクヤスグループ→「ひとまいる」、雪国まいたけ→「ユキグニファクトリー」、北國フィナンシャルホールディングス→「CCIグループ」など74社で、集計を始めた2005年以降、最も多かったという。

 各社の公式サイトやプレスリリースを調べてみると、社名変更の理由は様々で、たとえばUmiosは「世界の人々に親しみを持ってもらえるような社名に」、アストラムは「グローバルに展開する世界有数の総合的な文具メーカーへの変革を強力に推進するため」などと説明している。

 両社のようにグローバル対応を意識して社名変更した企業が目立つ一方で、人材獲得のために古くさい社名を捨てたり、事業の多角化に伴い「ホールディングス」や「グループ」を加えたりしただけの例も少なくないが、その大半にはクエスチョンマークが付く。

 前述のUmiosは英語では意味不明だし、アストラムも「ぺんてる」は世界中で最も浸透している文具ブランドの1つだから、社名を変更する理由が全くわからない(ブランド名は残すそうだが)。あるいは、日立グループだった日立金属、日立物流、日立オートモティブシステムズがそれぞれ「プロテリアル」「ロジスティード」「アステモ」に変わり、来年4月には日立建機も「ランドクロス」になるそうだが、世界中で知名度が高い「HITACHI」を捨てるのは理解し難い。

 一般にB2B(企業間取引)の企業では、顧客である相手先企業がすでに取引先の社名を知っているので、あまりこだわることはないが、B2B企業の代表格である住友電設(10月1日付で「セムリンクス」に変更)のように社名変更の意義や効果が不明な例もある。

 社名は企業の「看板」「資産」であり、最初の社名は創業者の名前や想い、事業内容、地名、元号を反映したものが多い。歴史と知名度がある従来の社名を変更するのは非常に難しく、それは経営コンサルタントとして日本企業のグローバル化を手伝ってきた私にとって苦悩の歴史でもある。

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