孫正義氏(左)の「AI全振り」に指摘されるリスクとは(右=オープンAIのサム・アルトマンCEO)
孫正義氏が率いるソフトバンクグループ(SBG)が2026年3月期決算で達成した、国内最高の「純利益5兆円」は、米オープンAIへの投資利益が牽引したものだった。
「ChatGPT」で生成AIブームに火をつけた同社に、SBGは累計646億ドル(約10兆円)を出資。時価総額34兆円のSBGが10兆円を投じるという“大賭け”について、経済評論家の鈴木貴博氏が語る。
「AI開発は投資規模の戦いに突入しており、投資を続けないとオープンAIの将来はない。AI投資に合計で100兆円超をかけるグーグル、マイクロソフト、アマゾン、メタの4強に比べてSBGはワンランク小さい存在ですが、その分、賭けに勝った時の見返りはかなり大きい」
しかし、生成AI分野では対話型AI「クロード」のアンソロピックが台頭し、グーグルとの連携を深めるなど競争が激化。チャットGPTの優位性は薄れ始めている。
「SBGが抱える最大のリスクは投資先がAIに偏りすぎている点」と指摘するのは経済ジャーナリストの森岡英樹氏だ。
「資金を出す投資家や金融機関にとって、そのリスクを担保するのは孫正義の目利き力とこれまでの成功を含めた実績です。そうした“孫プレミアム”が付くことでSBGは巨額の資金調達を実現してきました」
