米中トップ外交に同行(左からララ氏、トランプ大統領、習近平国家主席、エリック氏/写真:AFP=時事)
トランプ大統領の9年ぶりとなる訪中で実現した米中首脳会談では、テスラのイーロン・マスクCEOやアップルのティム・クックCEOなど企業トップ10数人という豪華メンバーが帯同したことが話題になったが、密かに注目を集めていた同行者が、トランプ氏の次男・エリック氏とその妻・ララ氏だ。次男の国際外交デビューにより、米政界では、「世襲への布石ではないか」との見方が浮上している。
「王様」トランプ氏への米国内での評価
「No Kings」(王はいらない)とは反トランプデモなどで掲げられるスローガンだが、米国ではトランプ家が「世襲」を目指しているのではないかとする懸念が出てきているという。
現代米国政治が専門の前嶋和弘・上智大学総合グローバル学部教授がこう語る。
「乱暴に言えば、トランプ大統領は『俺は王様だ』と思っている。米国は歴史的にイギリスという王国から独立した国で、王様がいないというのが社会の根本です。憲法でも権力の分立をはかり、ルールをつくるのは議会、大統領にはルールに従って執行する行政権しか与えられていない。それなのにトランプ氏は相互関税など議会を無視して大統領令だけで実行した。違憲判決が出たが、これはまさに王様のやり方です。
米国内ではそんなトランプ氏を素晴らしいヒーローだと考える人が3割強、とっとと辞めろと思っている人が3割5分くらい。残りは無党派で分断されている」
米国憲法は大統領の三選を禁じており、2028年に行なわれる次の大統領選挙の共和党候補はバンス副大統領やルビオ国務長官が有力視されている。
