数百億円規模の政策保有株の売却を続けるTBSホールディングス
妄想さん:テレビ局のTBSを運営するTBSホールディングスがその1つです。営業利益は増減を繰り返し、以前と比べて成長を見せているわけではありません。一方で純利益は近年、過去最高益を更新し続けています。
TBSホールディングスの営業利益と純利益(株主帰属の推移)(『数字から企業の「リアル」がわかる! 未来を読み解く決算書』より)
TBSホールディングス決算資料(政策保有株式縮減の進捗)(『数字から企業の「リアル」がわかる! 未来を読み解く決算書』より)
妄想さん:近年は数百億円規模の政策保有株の売却を続けていて、その売却益が純利益を押し上げる要因となっています。このような年は実力値(営業利益)と最終利益(純利益)を切り分けて読む必要があります。
一ノ瀬君:政策保有株式の売却益のような利益は「一時的なもの」だから、本業の利益もあわせて確認することが必要なんだね。それにしても、長期的に事業を続けてきた企業は株や土地とか持っているから強みがあるね。
妄想さん:そうなんです。近年、政策保有株の売却を進める企業は数多くあります。多額の株式を売却すると、それだけ資金が手に入るということですから、その使い道も含めて注目されています。
一ノ瀬君:株を売って得たお金の使い道まで考えてみるとおもしろそうだね。金融収益とか為替とか政策保有株の売却みたいな、本業外の損益だけで、こんなに大きく業績が動いている企業があるんだね。
※妄想する決算・著『数字から企業の「リアル」がわかる! 未来を読み解く決算書』(高橋書店)を元に一部抜粋して再構成
【プロフィール】
妄想する決算/1990年福島県生まれ。コンテンツクリエイター。投資に関するコンテンツは数多くあるが、決算書からビジネスモデルを紐解くコンテンツが少ないと感じ、音声メディア「voicy」で「10分で決算が分かるラジオ」を配信開始。上場会社が出す決算の1次情報とメディアから出てくる2次情報の中間1.5次情報を10分にまとめた内容で人気に。番組の総再生回数は870万回を超える。「ForbesJAPANクリエイター100」に選出。今は、海外や日本を転々としながら、Voicyを週に5日更新しつつ、日興証券フロッギー、楽待など、web媒体での連載も多数。2026年3月、『数字から企業の「リアル」がわかる! 未来を読み解く決算書』(高橋書店)を出版。
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