トランプ氏の株取引は、米国でも話題になっている(Getty Images)
日経平均株価はかつてない勢いで上昇し、史上最高値圏にある。この大波に乗り遅れまいと考える人にとって見逃せないのが、トランプ米大統領の株取引を巡る情報だ。
「全面的に禁止する法律はない」
米政府倫理局(OGE)が開示した資料で、トランプ氏が今年1~3月期に米国株を約3700回(前年同期の10倍)も売買し、取引総額は2億~7億ドル(約318億~1113億円)にのぼったことが判明した。特にイラン攻撃後の3月の売買は2000回以上に急増。世界の趨勢を握り、相場を左右する現職の大統領だけに“最強のインサイダー”とも取れる。
その中身を見ると、エヌビディアなどのAI・半導体関連のほか、各国に大量受注を迫るボーイングなど軍事・航空宇宙関連銘柄を買い越す一方、アルファベット(グーグルの持ち株会社)やメタ(旧フェイスブック)などの巨大テック企業を売り越していることがわかる。
このような「利益相反」が疑われかねない株取引ができる理由について、グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏が解説する。
「米国でも利益相反を防ぐための倫理規定やインサイダー取引を禁じる法律はありますが、大統領の株式売買を全面的に禁止する法律はない。実際の運用は第三者の金融機関に委託され、本人は投資判断に関与していないという建前になっています。とはいえ、大統領の政策は企業業績を左右するため、米国でも批判の的にはなっています」
今回判明した中には回転寿司チェーン・くら寿司の米国子会社「くら寿司USA」株の取得も含まれていた。
億り人で個人投資家、経済アナリストの古賀真人氏は「寿司をはじめ世界的な日本食ブームというマクロトレンドのど真ん中を射抜き、投資家として鋭い嗅覚を見せつけた格好」と分析する。
