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中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

コンビニ商品値上がりでも実は今が「適正価格」と考えられる理由 物価高時代に問われる“コンビニの存在意義”

大手コンビニとスーパーのおにぎり「ツナマヨ」「鮭」「明太子」を比較検証

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スーパーで生鮮食品を安く買うことしか考えられない!

 こうした声がある中、30代の主婦・Bさんの声は、もう少し切実です。彼女は現在3歳・5歳・7歳のお子さんを育てており、稼ぐのは夫に任せています。いずれ仕事復帰はしたいと思っているものの、今は子育てが本当に忙しい。だから、仕事復帰できるまでは節約をしなくてはならない。そんな彼女はこう言います。

「コンビニなんてもう行けませんよ! コンビニは贅沢ができる人が行く場所だと今は思ってます。そこに『値段を見ないで取りあえず1000円札を出す人がいる』んですか? 私にはそれは無理。こっちは夕方5時ぐらいにスーパーに行って、3割引きとか4割引きの生鮮食品を見つけることしか考えていないです。もちろん、PB商品の水とかがそれなりに安いのは分かりますが、小さい子はやっぱりジュースが好き。ディスカウントストアだったら500mlのペットボトルが89円で買えたりしますので、そうした店で買い物をするようにしています」(Bさん)

 Aさんのように「もはや値段を見ない」という妙な自衛策を講じる人もいれば、Bさんのように「コンビニには行かない」と決めた人もいるわけです。さて、これからコンビニは、消費者にとってどのような存在になるのでしょうか

 私が思うに、現在のコンビニの状況については、本来の「コンビニエンス」→「だからちょっと価格は高いよ」という話になっているのではないでしょうか。いつでも開いていて何でも揃う、本当に便利なコンビニに、価格の安さまで求める方が「求め過ぎ」なのではないかとも思うのです。

 そう考えると、今の時代は「適正価格」の時代に戻ったと言えるのかもしれません。物価動向はイラン情勢も含め、様々な要素に影響されるものです。コンビニ商品の価格に諦観を覚える人、「もう行けない」と考える人、それぞれ正しい金銭感覚だと思います。利便性を求めて行きたい人だけが行けばいい。安さを求めるなら別の店に行けばいい。そうした消費者の感覚が、これからのコンビニのあり方を示唆しているように思いました。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は『それってホントに「勝ち組」ですか? 現代格差の読み解き方』(鹿砦社)。

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