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「もう東京はあきらめた」Uターン就職する若者たちの思い 「東京一人暮らしで奨学金を返しながら暮らすのは無理」「持続可能な生活を選びたい」…物価高が拍車をかける地元志向

東京での生活コストをネックに感じる人も(写真:イメージマート)

東京での生活コストをネックに感じる人も(写真:イメージマート)

 就職を機に地元に戻る、いわゆる「Uターン就職」を選択する大学生は少なくない。マイナビ「2027年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」によると、2027年卒の学生のうち、Uターンを含む地元就職を希望する割合は、対前年比2.3ポイント増の58.7%となっている。2021年卒までは毎年減少が続いていたが、コロナ禍を経て、今は増加傾向にあるようだ。

 いまUターン就職を希望する若者たちは、どのような思いを持っているのか。当事者たちに話を聞くと、単なる「若者の地元志向」という言葉では説明できない、より現実的な理由も見えてきた──。

東京の一人暮らしで奨学金を返済しながら暮らしていけるのか?

 今年の3月に都内の私立大学を卒業し、地元の静岡県にUターンした女性・Aさん(22歳)は、就職活動の過程で地元企業への就職を決意した。

「学生時代は奨学金を借りていて、大学がある西東京エリアのアパートで3年生まで暮らしました。大学4年になり、授業がゼミだけになったことをきっかけに、アパートを引き払って地元・静岡の三島に戻ったんです。家族と一緒に過ごす時間は、やはりホッとするし、一人暮らしの寂しさを感じずに済むし、お金の悩みも減って精神的にもリラックスできましたね」(Aさん)

 地元に戻ったAさんは、東京にある企業を中心に就活を続けていたが、思うように選考に進むことができないでいた。

「東京のエンタメ関連企業を中心に就活を続けていたのですが、なかなか内定が出ず……。実家でオンライン面接をしては、落ち込む日々でした。そんななかで、ふと我に返ったんです。もし都内の中小企業に内定が出ても、家賃相場を見ると、一人暮らしで8万~10万円はかかりそう。物価もどんどん値上がりしているし、そうなると貯蓄なんかできっこない。奨学金も返さないといけないのに、私は本当に暮らしていけるのか……。

 両親から『地元の就職も考えてみたら? 実家暮らしでお金を貯めてから自由に暮らすこともできるよ』と提案され、地元の企業にもエントリーすることに。すると、スムーズに内定が取れ、結局実家から通える地元の企業に就職することになりました。実家で家賃ゼロなら趣味にもお金を使えるし、人生を長い目で見た時の満足度が高いんじゃないか、と思っています」(Aさん)

次のページ:貯蓄もできずに疲弊するより持続可能な生活を選ぶ
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