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ビジネス
地面師連絡役カトウ

【地面師事件】獄中の“黒幕”が明かした、積水ハウスから詐取した55億円の行方 「刑事事件になることを確信していたから、アドバイスと手配に徹した」

「綺麗さっぱり使ってしまって何も残ってない」金の使い途

 金の使い道で最もわかりやすかったのはカミンスカスだ。カトウは言う。

「小山さんが浅草のフィリピンパブにいる時『今からおいでよ』と呼ばれたことがあります。小山さんは毎日のようにオープンからラストまでいた。ジャンケンで負けた子に1万円台のシャンパンを飲ませ、一晩で数百万円使ってた。お気に入りの女には部屋まで借りて与えてた」

 北田にも金の使い道を聞くと「本当に綺麗さっぱり使ってしまって何も残ってない」と言う。

 詐欺師が使い切ったと言うのはもはや恒例だが、他の主犯格の動向を見ると“綺麗さっぱりない”というのもまた事実かもしれないと思わされた。カトウが語る。

「2017年6月に何十億円も手にしたのに、その年末には土井会長はすでに金がなさそうだった。土井さんも小山さんも下戸なのに毎晩のように銀座や浅草で飲み騒いで気前よく金をばら撒いてた。本当にバカみたいに使い切っちゃったんですよ」

 事件に関わった地面師たちの言い分はそれぞれ異なり、現在も獄中で「無罪だ、冤罪だ」と訴える者もいる。後編では、カトウを含む地面師たちの“その後”や“罪の意識”について書く。

▼▼▼後編記事▼▼▼
【つづきを読む→】「人を騙す前に自分を騙す」地面師たちが赤裸々に明かした、再び犯罪に手を染める理由

【プロフィール】
河合桃子(かわい・ももこ)/1977年、東京都生まれ。ライター。週刊誌を中心に執筆。幅広く取材活動を行なっており、特に性風俗にまつわる事件などアングラな業界を長年取材している。積水ハウス55億円詐欺事件の実行犯を取材した『地面師連絡役カトウ』で、第32回小学館ノンフィクション大賞を受賞。同書は6月18日に発売。

※週刊ポスト2026年6月26日・7月3日号

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