求められるのは、新規ユーザーが安心して遊べるスペック
このような状況において、パチンコメーカーによる業界団体である日本遊技機工業組合(日工組)がユーザー獲得のために取り組もうとしていることのひとつが、「低中射幸機」の推進だという。
「日工組は6月5日に都内で第66回通常総会を開催し、ユーザーの多様なニーズに応えるための遊技機開発の重要性を強調しました。そのなかで特に重視しているのが、羽根モノを含めた低中射幸機の推進とのことです。
現在、パチンコでは射幸性が高い機種が圧倒的に多く、ユーザーが使用する金額も増加する傾向にあります。そんななか、そこまで多くのお金を使わずに遊技できる低中射幸機は、新規ユーザーが安心して遊べるスペックとも言える。ユーザー層の拡大という意味では、不可欠な施策だといえます」
ユーザーの根本的願望に反する低中射幸機
遊技機メーカーの団体は、低中射幸機の推進を図っているものの、パチンコホールでは、低中射幸機があまり支持されない現実もある。
「そもそも、パチンコでもパチスロでも、射幸性が高い機種の方が人気になりやすい傾向があります。やはり“たくさんの出玉を得たい”というのがパチンコ・パチスロユーザーの根本的な願望であり、それを実現するのは高射幸機になってしまいますからね。
また、高射幸機の方がユーザーの使う金額が大きくなるため、結果的にホールとしても粗利を得やすいという側面があります。長期間にわたって高稼働を持続し、最終的に大きな利益をあげる確証があれば、低中射幸機を積極的に導入するホールも多いのでしょうが、過去の実例からしても、そういった低中射幸機が登場する可能性は極めて低い。結局のところ、その機種がどれだけユーザーの支持を得られるかは、導入してみないとわからないので、ホールとしてはある程度の粗利を確保できる高射幸機を導入する方がリスクは低いといえるわけです。そう考えると、低中射幸機を推進しても、ホールが積極的に導入するかどうかは、また別の話となるでしょう」