地域振興から地域の一体性醸成へ
地方自治体がご当地ナンバーの実現に尽力していることは、わが街の知名度を向上させたい、ブランド化したいという気持ちの表れであり、小さな努力の積み重ねには頭が下がる。
草加市のように、ご当地ナンバーを希求する自治体の多くは市のアイデンティティを明確に打ち出したいという気持ちがある。草加市も草加せんべいという名産品はあるものの、埼玉県のどのあたりに位置する街なのかを明確に把握している人が、どれぐらいいるだろうか。
また、多くの市民が東京に通勤している、いわゆる“埼玉都民”が多い地域であるからこそ、市民の地元意識を醸成しようという狙いも含んでいるだろう。これは草加市だけの話ではなく、千葉都民の多い東京に隣接する市川市・松戸市・浦安市にも当てはまりそうだ。3市のうち市川市と松戸市では、2020年にご当地ナンバーが誕生している。
筆者は長らく地方自治体の取材をしてきて、ご当地ナンバーについてもスタート時から地域振興という観点から折に触れて取材をしてきた。導入当初は、ご当地ナンバーの新設が起爆剤の役割を果たしたと思っているが、さすがに第4弾までくると特別感は薄まっている。
ここにきて、ご当地ナンバー新設の目的は地域振興から離れて、地域の一体性や結束力を高める、といったあたりにシフトチェンジしているようにも感じる。導入から20年となった今回の第4弾は、果たして地域にどんな効果をもたらすのだろうか。
▼▼▼前編記事▼▼▼
【はじめから読む→】導入20年を迎えた「ご当地ナンバー」の歩み 東京23区では“独立”が相次ぎ、「世田谷」新設時は一騒動も