不確実な利確目標と、悪すぎる「資金回転効率」
さらに、利確目標が決めにくいことも大きなストレスでした。数週間先の相場が「どこまで伸びるか」など、誰にも分かりません。
「もっと伸びるかもしれない」と欲張って含み益を放置しているうちに、トレンドが転換して結局建値(*注:建値/エントリー価格)まで戻ってきてしまい、数週間の保有期間がすべて無駄になることが何度もあったのです。
また、1回の決済までに数週間かかるということは、その間、自分の大切な資金はずっと相場に拘束されたままになります。
FXの醍醐味は、勝ったり負けたり(引き分けたり)を繰り返しながら、短期間に規則的なリスクテイクで資金を回転させ、複利の力で雪だるま式に資産を増やしていくことにあります。
しかし、月に1回か2回しか決済のタイミングが訪れないスイングトレードでは、この「資金回転効率」が極めて悪く、資産を築くスピードがあまりにも遅すぎました。
常に付きまとう不安と、安定しない毎月の収支
そして何より私を苦しめたのが、ポジションを何日も持ち越すことによる「圧倒的な精神的負荷」でした。
ポジションを持っている間は、仕事中も、寝ている間も、本来は休むべき土日の休日でさえも、常に頭のどこかで「相場が急変して大損したらどうしよう」という不安に苛まれ続けます。
実際に、深夜の要人の突発的な発言や、週末の予測不能なニュースによって、月曜日の朝に窓を開けて大きく逆行し、目を覚ましたら悲惨なことになっていた経験も一度や二度ではありません。睡眠時間を削ってチャートを確認し、本業のパフォーマンスを落とすという、副業トレーダーとして絶対にやってはいけない「生活基盤の崩壊」を、私自身が身をもって体験していたわけです 。
収支の面でも、勝つ時はトレンドに乗って大きく勝てる月もあるものの、負ける時はダラダラと含み損を耐えた挙句に大きな損切りとなり、マイナスになる月も多くありました。毎月の収支はジェットコースターのように乱高下し、これでは到底、安定した「事業」と呼べる代物ではありません。