85歳を過ぎても元気な人たちの共通点とは(イメージ)
日本人全体の平均寿命は84歳(男性が81歳、女性87歳。厚労省簡易生命表・2024年)。この壁を越え、85歳をすぎてなお元気な人たちにはどんな共通項があるのか。
「歩行力」の重要性
やのメディカルクリニック勝どき院長の矢野宏行医師が多くの高齢者を見てきた経験から感じるのは、まず「体重の増減が少ない」ことだという。
「ダイエットを頑張ったり、無理に痩せようとしたりしてこなかった人が多いことを実感します。高齢になると、ただでさえ筋力が落ちやすくなる。痩せるとますます筋力が落ち、歩く力が低下して、転倒リスクも高まってしまいます。少しふっくらしているくらいの人のほうが体力の余力がある印象です」
歳を重ねると“粗食こそ体にいい”と考えがちだが、「85歳の壁を越える人たちは違う」と矢野医師は言う。
「高齢になると味覚が鈍くなり、噛む力も飲み込む力も弱くなります。そのため食べることが“義務”のようになり、気力も落ちてしまいがちです。その点、元気な人たちは“食べたい”という意欲が旺盛。食べることが生活の楽しみになっているように思います。特に肉や魚をはじめ、卵や納豆、牛乳、ヨーグルトなど筋肉の元となるタンパク質を十分に食べている人が多い」
その結果として、ほとんどの人がキープしているのが、「自分で歩く力」だ。
「歩行力というのは足腰だけの問題ではなく、心肺機能、視力、バランス感覚、空間把握能力など全身の機能が健全に保たれていることの現われです。元気な人たちはよく外出するし、家の中でもじっとしていない。掃除や洗濯を自分でやっている人も多いと感じます」(矢野医師)
