「令和型倒産」にはどのような特徴があるのか(写真:イメージマート)
2008年のリーマンショック以降、減少傾向だった日本企業の倒産件数は2022年から4年連続で増加し、2025年は1万300件に上った。倒産には債務整理をしながら経営再建を目指す「再建型」と、企業の財産をすべて清算して会社を消滅させる「清算型(主に破産)」があるが、昨年、倒産した企業の実に9割が破産を選択している。その件数は約25年間で3.2倍に増加した
「令和型倒産」には特有の様々なパターンがあることも見逃せない。特にここ数年は、人件費高騰や人手不足で業績や経営が悪化する『人手不足倒産』が顕著になっており、2022年以降は円安、ロシアのウクライナ侵攻、米国のイラン攻撃による原材料・燃料費の高騰が続き、『物価高倒産』と呼べる事例も目立っている。さらに、後継者難や税金を滞納し倒産に至るケースなど、経営努力だけでカバーできない切実な問題を抱えている中小零細企業が増えている。
倒産の種類
「社会保険料」が払えない
2011年に設立、業績を急拡大するも、2023年11月に破産した運送会社「シンワ・コーポレーション(京都府)」もその一つだ。コロナ禍の輸送量減、人手不足、人件費高騰、車両維持費などコスト増にあえぐなか、とどめを刺したのは日本年金機構からの差し押さえ通告だった。同社は最大18か月分の社会保険料を滞納。車両売却等で費用を捻出するが、2023年7月から月400万円の追加納付を求められ、万策が尽きた。
企業情報を提供する東京商工リサーチの坂田芳博氏が解説する。(以下「 」内コメントは坂田氏)
「納税の猶予に応じる傾向がある国税と違い、社会保険料の滞納は回収手続きが早い。取引先に債権確認の通知を出すこともあり、結果として信用が失墜、倒産に追い込まれることがあります」
歴史のある老舗・優良企業が、事業の継承者が不在で継続が困難となり倒産するパターンもある。大正時代からの歴史を誇り、アウトドア用固形燃料、スポーツ用ワックスの分野で確固たる地位を築いた「ホワイトプロダクト(東京都)」が今年1月、破産を申し立てた。

