セラフィム元社長・原田和広氏が、倒産の舞台裏を明かす(時事通信フォト)
資金繰り悪化、不渡り、金融機関の貸しはがし──「企業倒産」にそんなイメージを持つ人は少なくないはずだ。だが、昨今の倒産は従来とは違い、その理由や背景が多様化している。「令和型倒産」を体験した元経営者が実態を告白した。
「就労支援から『カブトムシ』に手を出して失敗した」
「コロナ後の社会変化が我々のビジネスモデルに不利に働いたのは間違いありません」
そう述懐するのは、職業訓練所や保育園などを運営していた「セラフィム(山形県)」の元社長で、前衆院議員の原田和広氏(53)だ。山形地裁で同社の破産手続きが開始されたのは2026年6月。負債総額はおよそ1億5500万円に上る。
「当社は2002年に設立後、職業訓練所の運営を主体に就労支援サービスや保育園、シェアハウス運営などを親族で手掛けていました。2016年に私が社長に就任した後は福祉分野に事業を拡大しました」
コロナ禍は関連支援金を受給するなどして乗り切ったが、主力の職業訓練、保育園などの各事業はコロナ後も回復しなかった。
「ハローワークが募集する介護職員養成講座を県から受託して行なっていましたが、昨年は定員15人のところ1人も集まりませんでした。介護職をはじめ、人手不足が深刻な業界では、明らかにスキル不足の人でも雇わざるを得ない現状があるからです。いわば“売り手市場”なので、ハローワークや職業訓練所に頼らずとも就職できるケースが多くなりました」
