「causera(カエスラ)」を経営する店主の三笠旬太さん
地方都市への移住支援する人たちが、新たにビジネスに取り組むケースがある。自身も移住者である佐賀県唐津市の三笠旬太さん(39)は、移住支援のNPO法人での活動をきっかけに、古道具店を営むようになったという。移住支援の活動がどう新たなビジネスに結びついたのか、三笠さんに話を聞いた。
空き家に残った家具や生活用品への思い
「causera(カエスラ)」は倉庫として使われていた2階建てのコンクリート建物を改装したショップ。2階はカフェ兼バーとして、さまざまな人たちが集う。
「causera(カエスラ)」店内
三笠さんは39歳。青森県八戸市出身で、2010年に唐津にある母親の実家が空き家になったため、移住した。居酒屋で移住支援NPOの職員と会ったことをきっかけに同NPOで「移住コンシェルジュ」活動を開始。移住者向けシェアハウスの運営や、荒廃森林の再生と間伐材を有効活用する活動に加え、2025年に「caesura」をオープン。古物商になったきっかけの一つは、NPOの活動と関連しているという。
「唐津に移住を検討している人たちの住まい探しを手伝うのですが、理想の住まいとのマッチングはなかなか難しい。一方で、唐津では空き家がどんどん増えていて、3000軒以上あるんです。空き家になった家は、家具や生活用品などがそのままになっていることが多く、これらは廃棄処分の対象となります。仕方ない側面はあるといえど、やっぱりそこには唐津の暮らしとか、記憶が込められているんですよね。それを全てゴミにしてしまうのはしのびない。どうにか誰かに繋げられたらなという思いが、店を立ち上げる構想につながりました」

