「懐かしい!」という話が盛り上がることもあるという
同じものでも人によって捉え方や使い方が違う
商品の仕入れは、様々なフリーマーケットや蚤の市、イベントなどに足を運ぶことが基本で、口コミや、来店した客からの情報をもらうことも多いという。たとえば来客用のソファーはかつて存在した市民会館のロビーで使われていたもの。旅館の女将が譲ってくれたテーブルもある。店や施設の改装や解体・取り壊しをする場合に連絡があれば、買い取りや引き取りをする。店内には骨董品、レコード、本、オルガンなど多種多様な“古い物”が並ぶが、商品を買い取る基準は何か。
「明確な基準はなく、完全に自分の好みですね。『あ、いいな』と思ったものをピックアップして、店に置いています。販売している書籍は、カフェ兼バーに来るお客さんが自由に読むことも可能です」
「causera(カエスラ)」を経営する店主の三笠旬太さん
気になる「儲け」について三笠さんは、「今は、古物商としての“利益”は、あまり考えていない」と話す。
「まだまだ始めたばかりで、手探りというのが実情です。蚤の市などで、同じようなジャンルの商品の価格を見ることで“相場感覚”を養っているところですが、値段をつけるのは本当に難しいので、値付けができていないものも多い。お客さんに『これ、いくらですか?』と聞かれたら、話をしながら値付けを一緒に行うのが今のスタイルです」
実際の店の利益は、カフェ&バーの利用部分が大きく、古物商としては「趣味のようなもの」だというが、古物には他にない魅力があるという。
「古道具店をやってみて気づいたのが、同じLPレコードでも、人によって捉え方が違うんですよね。年配の方が見たら懐かしいけど、今の10代・20代が見たら新しいものに見える。同じものでも人によって捉え方や使い方が違うことに気付けるのは、古道具の面白い点です」
移住をきっかけに、新しいビジネスの面白さに気づく人も少なくないのかもしれない。

