投資家が注目すべき3つのポイント
【1】成長投資
取締役会の役割として、設備・研究開発・人的資本・知的財産といった投資や、事業ポートフォリオの見直しについて、具体的に何を実行するのかを説明すべきだと強調されました。手元にため込んだ現預金を成長投資に有効活用し稼ぐ力の強化ができているか、不断に検証することも求められます。貯め込み体質の企業には、変化を促す圧力になりそうです。
【2】取締役会の機能強化
独立社外取締役の質と数、独立性の確保が重ねて求められたほか、リスク管理の項目にサイバーセキュリティや、地政学リスクによるサプライチェーン途絶、技術情報の流出への対応が明記されました。時代を映した内容です。
【3】有価証券報告書の株主総会前開示
株主が判断材料を持って議決権を行使できるよう、総会の3週間以上前の提出が最も望ましいとされました。実現すれば、私たち個人株主も中身を確認したうえで議決権を行使しやすくなります。
企業がこの改訂にどう応えるかは、統合報告書やガバナンス報告書に表れます。成長投資の説明が具体的か、それとも通り一遍か。銘柄選びの新しい物差しとして、注目してみてください。
今回のまとめ
・CGコードが5年ぶり改訂。形式対応から実質重視へ転換
・成長投資の中身を具体的に説明することが企業に求められる
・有報の総会前開示で、個人株主も判断材料を得やすくなる
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。