北海道民なら知らない人はいないとまで言われる「やきそば弁当」(提供写真)
北海道ではおなじみの、地域限定カップ焼きそば、東洋水産(マルちゃん)の「やきそば弁当(適宜「やき弁」と表する)」が、昨年発売50周年を迎えた。細めの麺で、野菜と果実を加えた甘めのソースが付属され、かやくはキャベツ、鶏肉ミンチ、あおさと紅しょうがのふりかけ。特筆すべきは、「中華スープ」がついていることである。
道民なら知らぬ人はいないほど愛されるカップ焼きそばだが、なぜわざわざスープが付けられているのか。また、地域限定にこだわる理由は何か。販売元の東洋水産に聞いた。
やきそば弁当の“本体”は「むしろスープ」
北海道民以外の人にはあまり馴染みがない「やき弁」だが、北海道出身の編集者・赤坂太一さん(49)は、その愛を「やきそば弁当の“本体”は、むしろスープなんですよ!」と熱弁する。
「北海道民で知らない人はいないと思いますが、焼きそばの湯切りをしたもどし湯で作るスープが、めちゃくちゃうまいんです。お湯ではあの味にならない。麺の油やかやくの風味も移った湯を入れるからうまいというのが道産子の共通認識です。『本体は中華スープ』の意味ですが、自分ではやき弁の単体だと、激烈にうまいということではないんですよね。もちろんうまいですが、自分の好み的にはペヤングの方が好きです(笑)。ただ、中華スープが特別で、たまにドンキとかで売っているのを見ると絶対買ってしまいます。帰省時は、ホテルでも食べたりもします。小さい時、カップ焼そばはやき弁しか食べておらず、無性に食べたくなるんです」
「やきそば弁当」では、湯切りをする際の“もどし湯”で付属のスープを作る(提供写真)
そこまでスープが注目されているわけだが、そもそもなぜ焼きそばにスープが付属しているのか。東洋水産にあらためて聞いてみた。
「粉末の中華スープの添付は、北海道に販売地域を拡大する際のキャンペーンがきっかけでした。北海道での発売を記念して、寒さが厳しい冬の北海道でも需要が落ちないよう中華スープをセットにしたキャンペーンを行ったところ、大変好評をいただきました。するとキャンペーン終了後に『スープ付きに戻してほしい』等の要望を多くいただき、その要望に応え、以降はスープ付きとして販売することになりました」(東洋水産CSR広報部担当者、以下「」内同)
あくまでも当初は“レギュラー”にするつもりはなかったというスープは、3種類。基本のソース味には中華スープ、「たらこ味バター風味」や「ちょい辛」にはコンソメスープ、「やきうどん弁当 利尻昆布だし醤油味」といった商品にはみそスープが付いている。各種の味わいに合わせたスープを使い分けているとのことだ。

