公欠の“特例対応”を要求するメールが続々
首都圏の中堅私立大学で社会科学系の講義を担当している男性教員・Bさん(30代)は、公欠制度(公認欠席)について“特例対応”を求める学生に悩まされている。
「公欠制度は、各大学の独自のルールで決まっています。一般的には、感染症、部活の公式試合、忌引きといったものが含まれます。うちの大学では感染症のみが公欠扱いとなり、それ以外は基本的に教員の裁量に任されます。そのため、私の講義では『大学が認める感染症以外の欠席は、公欠と認めない』としており、厳密な出席管理を行わずにレポートやリアクションペーパー等の提出で総合評価しているんです。
しかし、最近はほぼ毎週のように『就活セミナーで休むので、出席扱いでお願いします』『企業説明会のため代替課題を出してください』と、ルール外の要求をするメールが届く。なかには、『法事のため欠席します。こちら考慮をお願いします』という文面もあり、教員側に特例を求める学生が本当に多いのです」(Bさん)
こうした要求が続いたため、Bさんは講義中に「個別対応は難しい」とルールを再度説明したという。すると、返ってきたのは思わぬ反応だった。
「学部事務から呼び出され、『先生、講義の方針についてヒアリングさせてください』と……。詳しく話を聞くと、学生側の主張は『大学側が就活支援をしているくせに、企業説明会が公欠扱いにならないのはおかしい』『教員の配慮が足りず、単位不足になって内定取り消しになった場合は、どのように責任を取ってくれるのか?』というものでした。
学生の本分は学業です。これまでの学生も、単位を取りつつ就活を進めていました。もちろん、インターンや就活の早期化で大変なのはわかりますが、だからといって『自分だけ特例扱いしてほしい』という意識はどこからくるのか……」(同前)
Bさんが学会に出席した際に、他大学の教員にこうした事例の愚痴をこぼしたところ、他の大学でも同様のケースが頻発していることがわかった。なかには「単位が落ちたのは教室の温度が自分に合っていなかったせい。教員の体調面への配慮が足りなかったからだ」というクレームもあったという。
学生の声に耳を傾けることは、大学にとって重要だ。だが、ルールを逸脱した要求やクレームのすてに、個別対応することは難しい。つづく記事では、権利の主張が過激化し、学生から教員へのハラスメントに発展しているケースを紹介する。
▼▼▼第3回▼▼▼
【つづきを読む→】授業評価アンケートやリアクションペーパーで教員に向け「結構タイプです!」「フェミババア」「話し方が生理的に無理」