高校を出てすぐ現場で経験を積む人生の強みとは(イメージ)
AIの普及・進化に伴い社会が激変、就職先選びも「AIに駆逐されない業種」を探そうとする風潮がある。大幅な人員削減に増えており、将来はホワイトカラーが不要になるという論調もある。そうしたなか「果たして大学に行く必要があるのか?」と考えようになったのは、現在、高卒の人々と日々接しているネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。中川氏は、「若者は高卒で就職して、さっさと手に職をつけるべきだ」と持論を述べる。その真意について綴った。
就職で「金の卵」的な扱いを受ける高卒ブルーカラー
私は現在、佐賀県唐津市に住んでいますが、先日、大手建設会社の高卒社会人1年目の男性と久しぶりに再会しました。お盆で帰省していたのですね。東海地区での研修を終え、唐津の事務所に戻ることとなったのです。
彼は唐津神社の秋季例大祭「唐津くんち」をこよなく愛しており、これに参加することを人生の生きがいとしている。実は彼は元々大手機械メーカーの内定を得ていたのですが、後に話し合ったところ、どこに勤務するかは約束できないと言われた。そこで、内定を辞退し、唐津で働くことを約束してくれる現在の勤務先の内定を獲得し、就職したのです。
いや、この2つの会社、大卒で事務をやろうとする方がなかなか入れる会社じゃないですよ! しかし、この両社は高卒のブルーカラー労働者を心から求めており、内定を出すわけです。まさに高度経済成長期における「金の卵」的な扱いを、現在の高卒ブルーカラーの方々はされているのです。
翻って大卒ホワイトカラーの就活はパッとしない。条件の良い会社への就職はなかなかハードルが高いですし、勤務地だって彼のように「唐津でなくてはイヤだ!」なんてことは言えない。
ここがかなり本質を突いていると思うのですね。彼は唐津勤務を約束してくれなかった会社には行かないという宣言をし、内定を辞退した。そして、唐津勤務を約束してくれる別の大手企業の内定を得た。高校3年生がそれだけの交渉優位性を持っていたことに私は驚いたわけです。
