JR東日本の中央・総武緩行線を走る電車。一部の車両にドアが6ヶ所あった(2014年8月飯田橋・市ヶ谷間で筆者撮影)
鉄道は、多くの人にとって交通の手段としてだけでなく、趣味や娯楽の対象としても親しまれており、ときに人の知的好奇心を刺激してくれる。交通技術解説者の川辺謙一氏による連載「鉄道の科学」。第42回は「電車のドア」について。
電車のドアには種類がある
電車の車体側面には、乗客が乗り降りするためのドアが付いています。それには種類があります。ご存じでしょうか?
ドアの構造には、おもに「引戸(ひきど)」「折戸(おりど)」「開戸(ひらきど)」の3種類があります。「引戸」は左右にスライドするドアで、片開きと両開きがあります。日本の電車の乗降口でおもに使われています。「折戸」は折れながら開閉するドアです。日本では、バスの乗降口でよく使われており、鉄道では寝台車や、一部の特急電車の乗降口で使われた実績があります。「開戸」は、蝶番(ちょうつがい)を回転軸にして動くドアで、日本の電車では乗務員(運転士・車掌)が乗務員室に出入りするドアに使われています。ドアを収納する戸袋(とぶくろ)は、「引戸」では必要で、「折戸」や「開戸」では必要ありません。
電車のドアのおもな種類と構造(筆者作図)
また、特殊な例として「プラグドア」があります。これは、閉まるときに、栓(プラグ)のように、ドアが開口部を密閉するタイプで、日本の電車では新幹線電車や一部の特急電車、路面電車などで使われています。

