20代後半を「分岐点」と考える人たちも(写真:イメージマート)
ロックバンドだけでは生活できないとわかりながらも、「やめ時がわからない」というバンドマンたちは少なくない。前編記事では、バンド活動とライフステージの変化のあいだで揺れ動くリアルな本音をレポートした。一方で、バンドを離れ、まったく別の仕事に就くなど、新たな人生を選ぶ人もいる。「20代後半がラストチャンス」と語るバンドマンたちに、人生選択のリアルを聞いた。【前後編の後編】
>マネーポストWEBプレミアム登録ですべての記事が広告なしで読める! 初回登録月は無料
30歳を超えて「会社員になりたい」では間に合わない
都内のIT企業に勤務する男性・Aさん(29歳)は、大学時代から続けていたバンドを28歳で活動休止し、現在は会社員として働いている。
「僕の周りを見ると、フリーターをしながらバンドを続けるか、正社員になって文系SEみたいなエンジニア職に行くか、ライブハウス周りの仕事をするかというパターンが多いですね。あとはフレックスで働けるIT系の事務職を選ぶ友人も多いです」(Aさん)
Aさんは、周囲のバンド仲間を例に出し、「27~30歳くらいが、かなり大きな分岐点でした」と振り返る。
「やっぱり、27、28歳くらいから、脱退して就職するやつ、結婚するやつが次々に出てきました。友達のバンドも『活休します』『解散します』という発表をした人たちが多かったですし。『彼女が結婚したいというから』という理由で、バンドを辞めた親友もいます。
言い方はシビアになりますが、『ある程度まともな給与がもらえる企業に未経験で就職する』なら、20代半ばから後半が最後のチャンスだと思います。第二新卒扱いしてもらうなら、もっと早い方が良いですよね。
自分はバンドを止めて、転職エージェント経由で就職しました。30歳を超えてから急に『やっぱり会社員になりたい』と思っても、間に合わないと思ったんです。選択肢が狭くなるのが怖かったというのが本音です」(同前)
