「エンディングノート」には何を書くべきか(写真:イメージマート)
煩雑なイメージが付きまとう相続は、生前にきちんと準備をしておくことが何より重要だ。面倒な手続きや話し合いにかける時間を減らして、「時短相続」を実現するには、エンディングノートが有効だという。そこに何を書くべきか? 専門家がアドバイスする。
「突然倒れた時」に備えて書く
憂いなく相続手続きを進めるうえで、強い味方になるのが「エンディングノート」だ。
「遺言書と違って法的効力はありませんが、書式も自由で、相続に限らず家族に伝えたいことを幅広く残すことができます」
そう話すのは、終活アドバイザーで『幸せの黄色いエンディングノート』(オレンジページ)の著書を持つ武藤頼胡氏。エンディングノートは「自分が亡くなった時を想定して書くもの」とのイメージが強いが、武藤氏は「突然倒れた時」に備えて書くべきだという。
「生きているけど意思疎通ができない。そんな状況に際して、周囲が“何を知っていれば困らないか”を考えて書くのが理想形です。急に何かが起きてからでは遅い。まだ早いと思っている時に書いておきたい」(武藤氏。以下「 」内同じ)
とはいえ、本格的にエンディングノートを書こうとすると40~50ページ分にもなってしまうことが多く、それも“先送り”してしまう要因になっている。そこで武藤氏が推奨するのが、「ずぼらエンディングノート」だ。
「大切なものがどこにあるか、どんな最後にしたいか、誰に連絡を取ってほしいかなど、家族が知っていれば困らないことを、最低限伝えるのが目的。短く端的に書いておけば十分です」
ずぼらエンディングノートで必要なのは「基本的な個人情報」「財産」「携帯・パソコン情報」「治療方針・終末期医療」「大切な人の連絡先」の5項目のみ。各欄に書き込むだけで完成させることができる。以下、それぞれの項目について、具体的な書き方を解説していく。
