外貨預金の残高が急増している背景とは(イメージ)
AI・半導体銘柄を中心に、急上昇してきた株式市場。値上がりだけを見れば魅力的である一方、株価が半減することもあるリスクを前に躊躇う人も多いだろう。そうした人たちが今、目を向け始めたのが、外貨預金や個人向け国債といった“安全資産”だ。守りの資産運用が注目を集めるのはなぜか。「株式投資は怖い」という人にとっての戦略を探った。【前後編の前編】
「個別株は乱高下が怖くて手が出せない」
「円安とインフレが進んで日本円の価値が急低下した今、現金を持つことが一番もったいないと感じるようになりました」
そう語るのは、愛知県在住の30代の会社員男性。共働きで世帯年収は2000万円超だが、預金は300万円ほどだという。
この男性は資産形成のためにNISAで全世界の株式指数に連動する投資信託・オルカンの積立投資をしているという。個別株よりもリスクが抑えられるとはいえ元本割れの可能性がある「投資信託」と、安全な「現預金」を組み合わせる資産形成は日本で一般的だったが、今、安全な資産の置き場所をめぐって、この男性のような考えを持つ人が増えている。
退職後の世代でも、「個別株は乱高下が怖くて手が出せない。それでもインフレ下で資産の目減りを防ぎたい」というニーズはあるだろう。
そうした考えを反映するかのように、運用先として人気を集めるのが「外貨預金」だ。
