金利上昇を受けて国債の注目度も上がっている(日本銀行)
長期金利の上昇を受け、8月募集分の新窓販国債10年の応募者利回りは2.788%、個人向け国債「変動10年」の初回利率は1.87%まで上昇した。両者の差は半年前の約0.7%から0.9%超へ広がった。新窓販国債と個人向け国債は、金利上昇局面ではどのように使い分ければよいのか。『知識ゼロでも週3000円の投資で100万円が勝手に貯まる本』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第203回は、「窓販国債」について。
個人向け国債と新窓販国債の金利差が拡大
以前この連載で、個人向け国債と新窓販国債の違いについて紹介しました。その時点(2026年2月)で、新窓販10年の固定金利は2.2%超と、個人向け国債(変動10年)を大きく上回り、注目を集めていました。あれから約半年、金利の世界はさらに動いています。
まず、最新(8月募集分)の数字を前回と並べてみましょう。
・個人向け国債(変動10年):1.48% → 1.87%
・新窓販国債(固定10年):2.2%超 → 2.788%(応募者利回り)
どちらも上昇していますが、注目は両者の差が広がっていること。以前は約0.7%の差でしたが、いまでは0.9%以上に拡大しています。個人向け国債はこの6月・7月・8月と3か月連続で金利が上がっており、新窓販国債も歩調を合わせて上昇。100万円を10年預けるなら、9千円以上(税引前、単純計算)の年間差になります。金利が高いうちに固定したい人にとって、新窓販の妙味はますます増しています。
この差が開く理由は、個人向け国債の金利の決め方にあります。個人向け変動10年の金利は「基準金利(10年物国債利回り)×0.66」という式で決まります。つまり長期金利が上がるほど、その0.66倍にとどまる個人向けと、市場金利に近い新窓販との差は自動的に広がっていくのです。金利上昇局面が続く限り、この傾向は続きます。
