選ぶポイントは「途中で換金するか」
念のため、2つの違いを簡単におさらいします。個人向け国債は、発行から1年経てば国が額面で買い取ってくれるため、元本割れの心配がありません。いつ使うか未定のお金に向いています。
一方、新窓販国債は途中で売る場合、市場価格での売却になります。売却時に金利が上がっていれば元本割れの可能性があります。その代わり、いまの2.7%台という高金利を10年間しっかり固定できます。「10年は動かさない」と決められる余裕資金に向いています。
金利上昇局面の賢い使い分け
「10年使わないお金」は新窓販で高金利を固定し、「いつか使うかもしれないお金」は個人向け国債で機動性を確保する。この“ダブル使い”が、金利のある時代の国債運用の新定番になりそうです。金利上昇は、住宅ローンの負担が大きくなるほど、ネガティブな話題が注目されがちですが、うまく利用すれば金利上昇のうまみを取ることもできます。あらためて、国債という選択肢を検討するのも悪くないですね。
今回のまとめ
・金利上昇で新窓販10年は2.7%台に。個人向けとの差がさらに拡大
・差が広がるのは個人向けが「基準金利×0.66」で決まるしくみのため
・10年寝かせるお金は新窓販、いつ使うかわからないお金は個人向けで使い分けを
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。