増えるクレーンゲーム専門店への業態チェンジ(イメージ)
パチンコホールの店舗数が減少を続けるなか、昨今ではその跡地にホール経営企業が大規模なクレーンゲーム専門店を出店するケースが増えている。背景には、どういった事情があるのだろうか。
パチンコホールの建物をそのままで活用できる
全国でパチンコホール事業を展開するダイナムジャパンホールディングスは今年6月、新たな事業としてスーパーマーケット型クレーンゲーム専門店「クレーンマート」の運営を開始した。1号店となる「クレーンマート大阪泉佐野店」は、同4月に閉店した同社運営のパチンコホール「ダイナム泉佐野店」の跡地に、建物をそのまま利用する形でオープンした。また、同社は同8月1日、同5月に閉店したパチンコホール「夢屋一宮店」(運営は夢コーポレーション)の跡地に、2号店「クレーンマート愛知一宮店」をオープンしている。
さらに京都・大阪エリアでパチンコホールを展開する松原興産は今年8月1日、同社が運営していたパチンコホール「ZETTA京一久世店」の跡地に、クレーンゲーム専門店「クレーンプラネット 久世店」をオープンした。クレーンゲーム専門店の運営に乗り出すホール企業について、パチンコ事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏はこう話す。
「パチンコユーザーが右肩下がりで減少していくなか、郊外の大規模パチンコホールも次々と閉店しています。その跡地をそのまま活用してクレーンゲーム専門店がオープンし、人気となっています。ゲームセンターなどのアミューズメント施設を主に運営する企業が、パチンコホールの跡地を利用してクレーンゲーム専門店を出店するケースも多いのですが、最近ではホール経営企業が自社のホールを閉店し、クレーンゲーム専門店に鞍替えするパターンが増えています。郊外の大型ホールは、幹線道路沿いの立地にあることが多く、駐車場も完備されている。ファミリー向けのエンタメ施設としては、条件が揃っているというわけです」(以下「」内同)
こういった大型クレーンゲーム専門店では、キャラクターグッズやぬいぐるみといった定番の景品だけでなく、食品や日用品なども景品として取り揃えていることが多いのが特徴だ。単純にクレーンゲームを楽しむだけでなく、実利につながる景品を提供することで、より生活に密着した存在となっているという。
「パチンコ・パチスロは主に30代・40代以上の大人をターゲットとした娯楽ですが、クレーンゲーム専門店は子供から大人までがターゲットになっている。ギャンブルとは縁がない子供も楽しめるし、日用品の買い物ついでにクレーンゲームを楽しむ大人もいる。“パチンコ離れ”と言われるなか、パチンコ・パチスロユーザーが減り続けている現状では、より幅広い層の利用者にアピールできるという意味で、クレーンゲーム専門店にビジネスチャンスがあると判断するホール経営企業が増えているのも自然なことでしょう」
