ゴミ、掃除、におい、そして…
もちろんデメリットもある。Aさんはこう話す。
「悩ましいのはゴミ問題です。コンビニやガソリンスタンド、高速道路のSAにはゴミ箱がありますが、車内で出たゴミをそこに捨てるわけにはいかない。ゴミの収納スペースは限られているので、すぐにパンパンになってしまいます。基本は持ち帰りですが、夏場はにおいも出るので、ゴミが捨てられる場所は事前に調べておく必要があります。
車内の掃除も面倒です。滞在時間が長いので、なるべくこまめにやるようにしていますが、シート、ベッド、キッチンエリアなど、狭いのに掃除する場所は多い。砂、食べかす、髪の毛などが取りにくいところに溜まるんですよ。ファンや水タンクも定期的に洗わないと悲惨なことになりますし。毎回、家の掃除と車の掃除をやるようなものです。
それでもにおいはこもります。友人や知人は遠慮して言いませんが、娘からは遠慮なく『この車、パパのにおいがする!』と言われます(苦笑)。密閉性が高いので、においがこもるのはどうしようもありません。一人暮らしの友人のアパートに行った時のような感じですね」
さらにAさんは、キャンピングカーに友人を乗せているうちに“あること”に気付いてしまったという。
「例えば4人で出かけた場合、ドライバー以外の3人はテーブルに座るわけです。せっかくキャンピングカーに乗ったんだから、助手席よりリビングに行きたいでしょう。それは分かります。
ただ、そうなるとどうしても『運転手と乗客』になっちゃうんですよね。普通の車でドライブする時は“4人一緒に移動してる”っていう感覚がありますが、キャンピングカーだとドライバーが会話の輪から離れがちで、大げさに言えば“疎外感”があります。
後部座席はソファーで快適ですが、運転席は元々がトラックなので、残念ながらそこまで快適ではない。『少しは運転手に気を使ってくれよ』と思う瞬間もありますが、自分の器の小ささに自己嫌悪を感じたり……これはもう、どうしようもありませんね」
キャンピングカーは、乗客にとっては快適な“移動するリビング”だが、運転手にとっては必ずしもそうとは限らない。複数人で利用する場合には、誰が運転するのか、どの程度交代できるのかを含め、運転手への配慮も必要になりそうだ。