10月1日、酒税法の改正によって、“ビール系飲料”の税率が一本化される
国民が本当においしい飲み物に回帰する時がやって来た!
私は1994年に初めて発泡酒を飲んだ時、「これを飲みたいのではない」と思い、新ジャンルを飲んだ時は「もっと飲みたくない」と思い、徹底的にこれまでの人生、ビールを飲んできました。ケチなBBQに参加して「ビールを用意してます!」なんて言われた時、クーラーボックスに新ジャンルしかなかった時の落胆ったら……。BBQ主催者には申し訳ないですが、近くのコンビニへ行き、ビールを買ってきます。
発泡酒と新ジャンルは居酒屋チェーンにも広まりました。「アルコール飲料飲み放題1500円」なんて魅力的な文字を見ても味ですぐにビールではないことは分かる。経営センスのあるチェーン(皮肉ですよ)は、「どうせ客はビールと発泡酒の違いなんて分からないだろ」なんて舐めていたのかもしれませんが、すぐに分かります。そうなるとハイボールかレモンサワーに変えます。それくらい発泡酒・新ジャンルとビールの味わいは違う。
もちろん、若い頃から両方を飲んできてその味が好きな人がいるのは分かります。しかし今回の酒税法の改正は、財務省が「もうビールメーカーとのいたちごっこはやめたい」と考えてのことでしょう。それでビールが減税され、結果的に、国民が本当においしい飲み物に回帰する時がきたのです。珍しく財務省、グッジョブです!
銘柄によって味わいはまったく異なる!
安さから発泡酒・新ジャンルを選んできた方には、ぜひとも10月1日からはビールを飲んでいただければな、と思います。各メーカーの企業努力もあり、一言でビールと言っても、銘柄により味がまったく異なります。軽快な味わいであれば、アサヒスーパードライかサッポロ黒ラベル。どっしりとした味わいを求めるならばエビスとハートランドとキリンのラガー。フルーティーな味わいを求めるなら、キリン一番搾りとサントリーのプレミアムモルツ。万人受けしそうなのはサントリー生ビールとアサヒ生ビールマルエフ……。私に限らずビール好きの人であれば、それぞれの銘柄へのこだわりや一家言があることでしょう。
海外のビールでも、ハイネケン、グロールシュのオランダ勢に加え、チェコのピルスナーウルケル、ドイツのレーベンブロイはウマいと思う。アメリカのクアーズライト、ミカロブ、ミラーライト、メキシコのコロナ。アジア勢からはタイのシンハーとチャン、ラオスのビアラオ、ベトナムの333、フィリピンのサンミゲルなんかもお勧めします。皆様の楽しいビールライフ、今回の法改正はもたらしてくれるかもしれませんよ。最後になりましたが、お酒は20歳になってから。自戒を込めて言いますが、飲み過ぎにはくれぐれも注意してください!
【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)/1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は『それってホントに「勝ち組」ですか? 現代格差の読み解き方』(鹿砦社)。
