夫に悪気はなくても…(写真:イメージマート)
妊娠中の女性には、通勤や買い物、食事の準備といった日常の行動にも、それまでとは違う負担がかかる。体調が悪い日は、タクシーを使ったり、デリバリーを頼んだりして、少しでも身体を休めたいと考える妊婦もいるだろう。
前回記事では無痛分娩やNIPT(出生前診断)、妊婦健診など、妊娠・出産そのものにかかる費用をめぐる夫婦の考え方のズレを取り上げた。今回は、妊娠中の生活費をめぐって、夫の言葉に不満を抱く女性たちの本音を紹介する。【妊娠・出産をめぐる夫婦の金銭感覚のズレ・全3回の第2回】
妊娠中のタクシーに「電車なら200円だよ」
都内で働く会社員の女性・Aさん(31歳)は、妊娠後期に入ってから、駅まで歩いたり、電車を乗り継いだりするのが体力的につらくなったという。とくに、電車や人混みのホームでは、「体調不良や貧血から転倒したらどうしよう?」と不安があり、電車利用への恐怖心が強くなった。
「お腹が大きくなってから、少し歩くだけでも息が上がるし、暑い日は本当にしんどくて。仕事の日は、自宅から駅までとか、駅から会社までの短い距離でも、体調によってタクシーを使うようになりました」(Aさん)
ある日、夫にタクシーを使ったことを話すと、「もったいなくない? 電車なら200円くらいで行けたのに」と言われたという。
「電車の方が安いなんて、私も分かっているんですよ。でも、妊娠前なら普通にできた移動が今はしんどいから、お金を払って身体の負担を減らしている。そこを『無駄遣い』みたいに言われると、『じゃあ私が我慢して歩けばいいってこと?』と思ってしまいました。
そもそも、通院の際のタクシー代は医療費控除の対象になるケースもあると聞いていたので、『無駄遣い』扱いされたくなかったです。夫は悪気なく言ったんでしょうけど、身体の負担がない側だから簡単に言えるんだろうな、と思いましたね」(同前)
