「レ・リアン横浜」の広大な敷地に墓石がぽつぽつ(関係者提供)
お墓を継ぐ人がいない──少子高齢化や核家族化が進む現代において先祖代々の墓は時に重荷となり、墓じまいが増えている。その一方で、都市部では大規模な霊園が次々と誕生し、そこに商機を見出す者もいる。横浜の有名霊園をめぐる騒動を追うと、知られざる墓地ビジネスの裏側が見えてきた。【全文】
横浜では珍しい1500区画の巨大霊園
横浜市の副都心のひとつ、相鉄本線・二俣川駅から徒歩20分の緑豊かな丘陵地に〈横浜市で希少な新霊園〉(9400平米)と謳う公園墓地「レ・リアン横浜」がある。開業は2025年3月で、パンフレットやホームページでは〈全区画ペット可・墓じまい&永代供養付き〉などと宣伝されている。
「レ・リアン横浜」のパンフレット
市内の石材業者の話だ。
「横浜は墓地不足といわれるが、以前、墓地開発をめぐるトラブルが相次いだことから霊園の開発許可基準が厳しくなり、市営の墓地や納骨堂が整備されている。そのため約1500区画の大規模な霊園は非常に珍しい」
開発したのは宗教法人妙蓮寺(日蓮宗、横浜市旭区)。同市内に人気シンガーソングライターZARD・坂井泉水さんが眠る別の人気霊園を経営することで知られる。坂井さんのお墓は、「今も多くのファンがお参りに訪れる」(石材業者)という。
本誌・週刊ポスト記者が秋のお彼岸にレ・リアン横浜を訪ねると人影はまばら。
チラシを見て70代の母親と見学に来たという30代男性に話を聞いた。
「チラシやホームページでは将来継承者が途絶えたとしても永代供養で、墓じまいの費用もかからないとなっていて、母が『子供や孫に迷惑をかけなくて済むから良いね』というので購入を検討しようと来ました。高台で眺望が良いうえに全区画バリアフリー。ただ、すぐ隣の霊園は墓石がぎっしりなのに、こちらはガラガラ。地面のシートが破れていたり、台車やカラーコーンが無造作に置かれ、工事が終わっていないのかなと思った」
理由を探ると、この霊園を経営する妙蓮寺と、開発をサポートしたという霊園管理運営会社パブリックサービス(PS社)との間にトラブルが生じているというのだ。
この霊園事業に参画している石材業者の営業担当者が困った様子で語る。
「墓地の少ない横浜に開発された大規模霊園で、隣接する別の霊園もよく売れた。当然、立地が同じレ・リアン横浜も人気が出ると期待していました。ところが、開園直前の宣伝チラシもつくり、パートも雇って売り出しの準備をしていた時に、妙蓮寺から関係する石材業者に内容証明が届いたんです。トラブルで何かあると販売責任を問われるので売るに売れない」
狙いは“無税”の永代供養墓の使用料
本誌が入手した、石材業者に届いた内容証明にはこう書かれていた。
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