Geminiの高度化を進めるグーグル
AIは単なる新機能ではなく、検索、広告、クラウド、業務ソフトといった既存事業の競争力そのものを左右する基盤技術であり、そのために各社は、短期的な収益悪化も承知のうえで、未曾有のスケールで設備投資を継続している状況です。
各社の戦略にも個性が表れています。グーグルは社内研究組織であるBrainと傘下のDeepMind を統合し、「Google DeepMind」として研究開発体制を一本化しました。自社開発のAIチップ(半導体)であるTPUを中核に据え、大規模言語モデルGeminiの高度化を進めるなど、基礎研究から実装までを自前で完結させる体制を構築しています。
マイクロソフト、メタの戦略
一方、マイクロソフトはOpenAIとの戦略的提携を軸に、自社クラウドサービスであるAzure上で最先端の生成AI機能を提供しています。さらに、Office製品(WordやExcel等)やWindowsにAIアシスタントのCopilotを組み込むことで、クラウドからOS、業務ソフトまでを一体化した、プラットフォーム全体でのAI活用を進める戦略を取っています。
メタ・プラットフォームズは、独自の大規模言語モデル「Llama」シリーズをオープンに提供する戦略を通じて、開発者や研究者を巻き込んだエコシステムの形成を狙っています。一方で、収益の柱は依然として広告事業であり、AI投資の回収は中長期的な課題となっています。