勝手に使い込むなんて…(イラスト/大野文彰)
現金いらずで買い物ができ、時にはキャッシングもできるクレジットカードは便利な反面、使いすぎのリスクもある。そして、“自分以外の身近な人”がカードを使い込んでしまうこともありうるだろう。では、もしも“交際相手”がカードを使用し借金を作った場合、その返済は誰がすべきなのか。実際の法律相談に回答する形で、弁護士の竹下正己氏が解説する。
【相談】
娘は交際相手と2年ほど同棲していましたが、その間、彼は定職に就かず、娘のクレジットカードで買い物やキャッシングを繰り返していました。使い込まれた金額は100万円以上。
少額ずつ娘に返済する約束で同棲も交際も解消しましたが、彼から返済がありません。娘はカード会社への支払いに困っています。彼に使い込まれたお金なのに娘が返済しないといけないのでしょうか。(東京都・55才女性・パート)
【回答】
クレジットカードは、クレジット会社(以下、会社)と契約した会員が、カードを使って加盟店で買い物した代金などを会社が立て替え、その後使った代金が会員の銀行口座から引き落とされて、立て替え金が返済される仕組みです。
会員規約では、会員にカードの管理が義務づけられ、貸与は禁止されています。しかし、店の決済端末機などにカードを提示し、暗証番号を入力するだけで利用できるので、会員以外の人でも買い物やキャッシングをすることができてしまいます。
使う権限がない人がカードを無断使用した場合、会員は会社に立て替えの依頼をしていないので会社へ立て替え金の支払い義務はないはずですが、使用できない人がカードを持ったり、暗証番号を知っているはずはありません。そこで、会員規約では、他人にカードを利用された場合、会員が支払い責任を負うと定められています。これが原則です。
