中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「あの人と一緒に仕事をしたい!」と長年重宝される秘訣

謝罪と表現の自由の狭間で揺れる思い

 原稿が落とされた時など、私は執筆したライターに「原稿は素晴らしかったけど、ちょっとネットの特性上、掲載継続が難しかったです!」と頭を下げました。それには納得しないライターも多かったのですが、B氏とC氏は問題記事を出してこないばかりか、もしも問題記事を出して落とした場合も「しょうがないですね」で終わりにしてくれていたと思います。

 ちなみに私が雇うライター陣にいったいどんな人がいるのかはA氏はまったく把握していません。でも、「あなたが雇った人なのであれば大丈夫です。問題が発生したら、僕は事業の責任者として謝罪をします」と28歳の男が言うわけですよ! こちらとしても、彼が謝罪する場を極力減らさねば! と思うに決まっております。

 こうした男気をライター陣も分かっているし、特にB氏とC氏も分かってくれていました。この2人は着実に記事を出し続けてくれ、問題のある記事は1回も出したことはありません。問題記事を出したのは別のライターです。当然編集の私が悪いです。そして、IT系のメディアであれば、朝令暮改的に、しょっちゅう方針が変わるんですよ……。

 具体的に何か、は言いませんが、多くのライターは「これまでと違う!」「突然そんなことを言われても困ります!」と私に対して怒り、「やめます!」というかギャラの増額を求めるものです。しかし、B氏とC氏は淡々として「なるほど。はい。方針は理解しました」の一言で次からは新方針に基づいた原稿を送ってきてくれる。

 この2人にいかに助けられたか、ということです。以後、私も様々な事業に首を突っ込むことになりましたが、B氏とC氏には常にお声がけをさせてもらってます。そして、毎度期待に応えてくれている。その後、某出版社・Xの仕事にもB氏とC氏にはかかわってもらいましたが、その仕事が開始してから2年、私の元にとある出版社・Yから「ネットニュースの仕事をやってもらえないか」という依頼が来ました。

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。