キャリア

ミニカーから遺品整理まで リタイア世代が手がける「転売ビジネス」の現状

 A氏の場合、そうした手法でゲットしたミニカーを落札額の10倍以上の額で転売できたことも珍しくないという。ただし、ネットオークションでは安いと思って落札したら、実は「箱だけの出品だった」といった落とし穴があるので要注意だという。

 タカラトミーが定期的に開催している「トミカ博」では、自分の好きな車種やボディ・シャーシなどの色を選んでオリジナルトミカを作ってもらえる。このオリジナルトミカもコレクターには人気で、高値で転売できるというのだ。

「トミカ博では『トミカ組立工場』というブースで1回に3台までオリジナルトミカを作ってもらえる。そこに毎日通い詰め、100台以上のオリジナルトミカを作ってもらい、それをまとめて中国人バイヤーに売りさばいて大儲けした猛者もいた」(A氏)という。

 定年後に遺品整理や廃品回収の仕事を始めて、やはり転売ビジネスで儲けている人もいる。便利屋として遺品整理などを行なっているB氏が語る。

「遺品整理の場合、遺族は親などが遺した品々の大半はいらないというので、それを引き取り料をもらったうえでごっそり回収してくるのが仕事です。回収物は売れるものとそうでないものに分け、例えば古い家電などはそれでも売れるアジア市場に輸出しています。

 なかに高く売れそうなお宝も隠れていて、それはネットオークションで売却できる。特に本には意外なほど高く売れるお宝が少なくありません。驚くかもしれませんが、技術解説書とか商品カタログなど、誰も読まないと思えるものほど、ネットオークションに出品すると大化けして高値で売れる。そうした転売ビジネスによって、現在の収入はサラリーマン時代より多くなりました。しかも、宝探しをしているような醍醐味があって、サラリーマン時代より仕事がはるかに面白いと実感しています」

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