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大前研一 「ビジネス新大陸」の歩き方

日本人の給料を上げるには? 大前研一氏が提言

2017年12月1日 11:00 週刊ポスト

 しかも、政府は現在60~70歳の公的年金の受給開始選択年齢の上限を「75歳」に引き上げようとしている。今年9月、内閣府の有識者会議が受給開始選択年齢を70歳以降にできる仕組みづくりを盛り込んだ提言をまとめているのだ。

 年金の受給開始選択年齢の上限が75歳に引き上げられるかもしれないとなれば、国民がますます財布のヒモを締めるのは間違いない。たとえ65歳まで定年が延長されたり継続雇用されたりしたとしても、年金の受給開始年齢を70~75歳に選んだ人は、5~10年間も無収入になる覚悟をしなくてはならないからだ。

 安倍首相は「今世紀に入って最も高い水準の賃上げを3年連続で実現した」とことあるごとに喧伝するが、日本人の名目賃金は20年間にわたって、ほぼずっと下がり続けている。アメリカやEUが2倍近く増えているのとは対照的なそうした日本のシビアな実態くらい調べてから口を開くべきだ。

バラ撒きをやっている場合ではない

 いくら安倍首相が経団連などに賃上げを要請しても、企業は面従腹背でほとんど給料を引き上げていないし、正規雇用の人たちの給料を少しぐらい上げてみたところで、膨大な数の非正規雇用の人たちがいるため、アベレージでは下がってしまうのである。

 この問題を解決するために国がやるべきことは「構造改革」である。節操のないバラ撒きや国家戦略特区などによる目こぼしではなく、真の地方分権や抜本的な規制撤廃を断行しなければならないのだ。

 ところが、麻生太郎財務相が賃上げせずに内部留保を貯め込んでいる企業に苦言を呈したり、希望の党が内部留保への課税(これは二重課税となる)を選挙公約に掲げたりと、ビジネスの現場を知らない政治家たちは的外れな主張を繰り返している。

 もし私が槍玉に挙げられた企業の経営者なら、内部留保を使って工場を人件費の安い海外に移すだろう。株主も、二重課税されるぐらいなら「配当を上げろ」「海外へ行け」と経営者に要求するはずだ。

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