投資

長期的な投資対象となる「安定成長株」を見つける3つのステップ

 まずは、企業の過去の業績を見ることだ。少なくとも過去3~5年程度の期間の業績を見る。1~2年程度では企業独自の強みや戦略以外の外的要素で業績が成長していることも多くあるからだ。企業の業績を見る際には利益の源泉となっている売上高、本業の成長性を示している営業利益、今後の成長や株主配当の原資となる純利益を見ることが特に大切だ。3~5年程度のスパンで各指標が成長していれば、投資対象の候補として次のステップに進む。

 次のステップは、企業の成長が企業独自の強みによって実現しているかを見極めることだ。最もわかりやすい判別方法は、売上高の業界シェアを見ることだ。業界シェアが伸びているということは、企業が競合企業に対して強みを発揮していることになる。

 強みは商品、価格、流通/販売、マーケテイング、マネジメントの中のいずれかにあるので、自分で商品を購入してみたり、企業のホームページで調べたり、企業のIRに問い合わせたりといった方法で特定ができる。企業が強みと共に成長している場合は、投資対象としてとても有力になる。

 最後のステップは、企業の強みが今後も継続するかを見極めること。いくつかのステップがあるが、特に注目したいのは、競合他社や新規参入企業がその強みを模倣しようとした場合、模倣できるか否かだ。一般的には、価格競争力は模倣されやすい。資金のある競合他社や新規参入企業が、一時的な利益の停滞を許容してシェア向上を優先した場合は価格を割安にすることができるからだ。

 他方で、最も模倣されにくいのは、マネジメント力とマーケテイング力だ。これらは長期にわたって築かれた文化であったり、蓄積されたノウハウだったりするので、資金や情熱があっても簡単に模倣されることはない。

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