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相続税 実は納めた約8割に過払いが発生している現実

相続税の「過払い」はなぜ起こるのか(イメージ)

 生前に築いた財産を、そっくり家族に引き継ぎたいと思っても、国に定められた「相続税」を払わなくては相続できない。

 相続税の計算式は明確に決まっているものの、実は納めた相続税の約8割に過払いが起きていると言うのは、税理士で公認会計士の保手浜洋介さんだ。

「資産家は、相続するたびに資産が半分になるとよくいわれますが、それは相続税が最高で税率が55%にもなる、負担の大きい税金だからです。

専門家である税理士に相談したはずが、財産価値を過大評価されたため相続税が跳ね上がり、知らないうちに払いすぎていることもあります。私が担当した案件では、2億3000万円を超える過払いがありました」(保手浜さん)

 2015年に相続税の大改正が実施され、今まで富裕層が中心だった課税対象者が倍近くに増加。高額の相続税に頭を抱え、配偶者の優遇制度を最大限まで利用する人も多い。配偶者が相続する場合、1億6000万円までは相続税がかからないからだ。しかし、その時、相続税を支払う必要がなかったからといって、お得な選択だったかどうかはわからない。

「親から子への相続は、例えば父が亡くなった時だけではなく、2次相続といって、その後母が亡くなった時にも発生します。相続税を抑えるには、トータルでいくら払うことになるかを考えることが重要です」(同前)

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