投資

老後の資産運用が失敗する原因が明らかに 「お金の学校」特別講義

相場に合わせて年に1度のリバランス

講義ではテキストに書き込む形で自分に合ったポートフォリオを作成する

 1年間の肌感覚の大事さは前述したが、投資を始めてからも「1年ごとの見直し」が重要だという。

「ポートフォリオを組んだことに満足してしまい、ほったらかしにしている方がいます。しかし相場の変動に伴って資産割合も変わっているはず。少なくとも1年に1度はリバランス(調整)が必要です。

 その場合は、“資産の配分比率を元通りにする”のが原則です。例えば、1年前にポートフォリオの30%を占めていた国内株式が株価上昇で35%になっていたら、5%分を売却して、割合が減った投資先を買い増すのです。上昇した投資ジャンルを保有し続けたい、買い増したいという気持ちは分かりますが、それよりもポートフォリオのバランスを維持したいところです」

 受講者からは「自分専用のポートフォリオを組んでほしい」との要望も強いが、渋谷氏は応じない。

「私たちの目的は魚を与えることではなく、魚の釣り方を教えることです。運用で何より大切なのは、『自分で判断する力』を養うこと。それがないと、銀行や証券会社のセールストークに乗せられて“本当に自分に合ったもの”を買いそびれてしまうかもしれません」

“魚の釣り方”を覚えれば、自力で歩き抜く老後生活がぐっと近づく。

※週刊ポスト2018年10月5日号

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