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キッコーマン:世界でしょうゆ市場を開拓するグローバル優良企業

キッコーマン(2801):市場平均予想

キッコーマン(2801):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 1917年設立の老舗企業であり、しょうゆ市場で国内30%、海外50%の圧倒的シェアを誇るしょうゆ最大手です。

 同社の特徴はグローバル規模で収益基盤を持つこと。戦前における輸出販売に始まり1950年代に本格化させた海外事業は現在、売上の5割、営業利益の7割を稼ぐ成長ドライバーとなっています。

 同社の海外展開は、日本食ブームに乗っかった一時的なものではなく、現地の食文化に入り込むことで市場を作りシェアを拡大させていくというもの。だからこそ息の長い成長を実現しており、米国では数十年で現地シェア55%を担うまでになっています。

 無添加しょうゆを提供する競合が少ない市場であることから価格競争に巻き込まれにくく、採算性の高い事業となっており、米国事業の営業利益率は国内の6%に対し20%と高い。さらに飽和状態の国内市場と違って、ここ8年で米国しょうゆ売上は1.5倍にまで拡大した成長市場です。

注目ポイント

 同社では米国を中心とした海外事業の拡大を中期経営計画における戦略に掲げています。一方世帯数以上に拡大が期待できない国内事業では、高付加価値商品の強化が成長のカギとされます。

 足元19/3期の業績でも、国内事業は生しょうゆ、豆乳、高リコピントマトジュースなど高価格帯商品の売行きが成長をけん引しています。国内外ともに堅調に推移しており、通期業績は6期連続で経常益は最高を更新する見通しです。さらに現在の為替水準が前提レートより円高にあることや大豆価格が下落していることを考慮すると、通期業績の上方修正は可能性が高いと思います。

 株価は高値圏にあり、購入は各移動平均線までなどの調整を待って長期目線で検討したいと思います。

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他、著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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