中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

採用担当者が出会った中で「最も優秀な学生」は何が凄かったのか

内定獲得への5つのポイント

 当然こんな学生は通すに限ります。席に戻ったらDBに「B」をつけ、コメントとして「ただし、他の会社も彼を欲しがるでしょう。だから本当は『A』にしたいけど『B』です」と付け加えておきました。

 結果的に彼は受ける会社をほとんど通り、博報堂の内定も獲得しました。その後悩んだ結果、ラグビー部OB会の会長が勤める総合商社への入社を決意します。それにあたっては電話が来ました。

「中川さん、お時間つくっていただけませんでしょうか」
「いいよ」

 と会ったら神妙な顔をしています。

「すいません、こんなに良くしていただいたのですが、内定を辞退させていただけませんでしょうか。僕の方から人事にもお詫びをしに行くつもりです」
「おぉ、それは良かった。第一志望に入れておめでとう。いいところに入ったじゃん。人事にはオレの方が言っておくから、A君が言う必要はないよ」

 と彼には伝え、夜の会社ラウンジで一緒にビールを飲みました。

 さて、A君の話したことからいくつか内定獲得へのポイントは見えてきたでしょう。私の方でまとめておくと以下のようになります。

【1】面接官が興味を抱くであろうエピソードがある。
【2】面接官が反論する余地がない専門外のエピソード、つまり「自分の土俵」の話をする。
【3】自分をあらわす「比喩」を面接官が自然と言いたくなるエピソードを語る。
【4】いかにして目的達成に合理的に動けるか、をアピールする。
【5】かわいげがある。

 多分、上記5つのうち3つぐらいあれば面接は通過できることでしょう。なお、面接に落ちても「受からなかった」とは思わず「合わなかった」と思う方が吉です。

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