暮らしのマネー
2019年6月7日 16:00
ジャーナリストの田原総一朗さんは、働き方改革に不可欠な3本柱を挙げる。
「1つは、働く人がモチベーションを持てること、2つ目は疲れないこと(無駄に長時間働かない)、そして3つ目が、女性が子供を産んでも負担にならない社会になることです。
日本の生産性は世界で28番目、先進国ではいちばん低い。働き方改革の大目的である生産性を上げるためには、この3本柱の1つでも欠けてはダメで、すべてを整える必要があります。そしてこれは、男性、特に経営者の意識改革が必須です。経営側がこの3つを意識したうえで、積極的に女性を役職に就けるなどしていくべきでしょう。
働くことは本来、楽しいこと。苦しくて問題にぶつかることもありますが、それを乗り越えることでモチベーションにつながっていきます。その繰り返しが、自分の糧となり、やがて仕事が好きになる。そうなれば、いくつになっても現役で働き続けられる力も沸いてくるものです」
そして、『わたし、定時で帰ります。』の原作者である作家の朱野帰子さんは物語に込めた思いを次のように語る。
「原作の結衣は父の過労死に怯えるという子供時代を過ごしていますが、ドラマではさらに結衣自身が新卒で入社した会社で、パワハラに耐えながら月100時間の残業をこなしていたという設定が加わりました。でも、そのうち、『病気かけがをしたら休めるのに』と考えるようになり、ある日それが本当になります。階段から転落し、意識不明の重体になってしまうのです。
結衣が定時で働くことをモットーにしたのは、そうした重い経験があったからですが、実は登場人物の中で、仕事をいちばん愛しているのは結衣なんです。定時に帰るのは、私生活を充実させたいからだけではありません。会社だけの人間にならないことがよい仕事につながる、よい職場づくりにつながると、誰よりも労働と真摯に向き合ったからこその、自分にとっての『働くこと』への答えなんです」
結衣のように、女性が自ら労働に「価値」を見出し、自分なりの働き方を手に入れる時が来ている。
※女性セブン2019年6月13日号
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