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大阪G20 米中問題解決どころか効果的な合意はひとつも望めない

 いわゆる「船頭多くして、船、山に登る」のごとく、それぞれの立場を主張すると利害が一致しないので、元来、方向性のある合意は成立し難いのだ。

 そうなると、「みんなで海洋の汚染を防ぎましょう」といった程度の、誰でも漠然と従うことのできそうな合意で、お茶を濁すことになる。

 もちろん、海洋汚染を防ぐために、プラスチックごみを減らすことは有意義なことだが、世界各国の首脳が集まって討議するメインテーマが「プラスチックごみの削減」では、G20の存在意義に疑問が沸き起こる。

 せっかく莫大なコストをかけて、世界各国の首脳が集まるのだから、それぞれの自国に対するパフォーマンスばかりではなく、具体的な効果のある合意を追求する必要があるのではないか。

(2019年06月28日東京時間14:20記述)

◆松田哲(まつだ・さとし):三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として外国為替や投資全般のコンサルティング業務を行う。HPは「松田哲のFXディーラー物語」(http://matsudasatoshi.com/)。メールマガジン「松田哲の独断と偏見の為替相場」も発信中。

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