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飲食店の無断キャンセル問題 尻ぬぐいが“良質な客”にも及ぶカラクリ

キャンセル料が発生するタイミングでの、キャンセル料の請求は妥当か?

キャンセル料が発生するタイミングでの、キャンセル料の請求は妥当か?

 たびたび問題となっている飲食業界の無断キャンセル。飲食店員が客のいないところで交わす「No show(ノーショー)」という言葉は、「姿を現さない」という意味で「キャンセル客」を指す。

 近年、この「ノーショー」が飲食店を悩ませ続けている。予約を入れたものの、行けなくなってしまった然るべき理由があって、事前にそれを伝えていれば、店側もそれなりの対応ができる。が、近年急増しているのは、悪質な「ドタキャン」「バックレ」だ。

 経済産業省の『No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート』によると、当日の無断キャンセルが飲食業界全体に与えている損害額は、年間で約2000億円。さらに、通常の予約のうち、1日前、2日前に生じるキャンセルも加えると、その発生率は6%強に達し、被害額は約1.6兆円に及ぶ、と推計されている。被害はなんとも深刻だ。その『No show対策レポート』にこんな一節がある。

《一般的に、飲食店の売上高のうち、食材の原価率が3割、人件費が4割弱、家賃光熱費等の固定費が3割、利益が数パーセントと言われている。No showは特に直前に発生するキャンセルであり、店舗側の自助努力では対応が難しいことから補填不可能な金額の比率が5~7割とさらに高まることが予想される》

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