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豆乳アイスの流行から生まれた「家庭用かき氷機」は何が違うのか

味付きの豆乳飲料を使うとアイス自体に味がついているため、そのまま食べることができる

味付きの豆乳飲料を使うとアイス自体に味がついているため、そのまま食べることができる

 卵かけごはん専用マシンや、「あずきバー」かき氷が作れるマシンなど、ユニークなクッキングトイを生み出してきたタカラトミーアーツ。そして、今年6月に豆乳のかき氷が手軽に作れる『スノーデザート 雪花』が登場した。目指したのは、雪のようなふわふわな食感の実現だった。

 夏の定番スイーツといえば、かき氷。ここ数年で専門店も続々と登場している。なかでも注目されているのが台湾風かき氷。雪のようなふわふわな食感がおいしいと、スイーツ好きのハートを鷲づかみにした。タカラトミーアーツも5年前から家庭用かき氷マシンの開発を行っていた。しかし、市場はすでに飽和状態。他社製品との差別化で勝負しようと考えたが、安全面の課題が残った。

 安全性はそのままに低価格なかき氷器を商品化できないだろうか──? できるだけコンパクトにするため、タテ型の形状にしてパーツを減らすなど試行錯誤するなか、開発担当者は以前SNSで「キッコーマン豆乳」を凍らせて食べる豆乳アイスが流行しているという書き込みがあったのを思い出した。

 これはいけるかも!と、早速試作機を製造。実際にブリックパックの「キッコーマン豆乳」がちょうど収まるサイズを採用した。あとは、氷を削る方法。通常のかき氷器のようにハンドルで回転させ、削るタイプを想定していた。しかし、凍らせた豆乳にはカンナのように削った方が薄い氷ができて食感がいいということに気づき、ケースに凍らせた豆乳アイスを入れ、その上からアイスを固定するユニットをセットし、大根おろし器のようにケースを前後にスライドさせて削れるようにした。

 早速できあがった試作機を手に、キッコーマンへ乗り込んだ。商品を説明すると、最初は半信半疑だったキッコーマンの担当者もいざ試してみるといい反応が返ってきた。また、今年はもっと豆乳アイスを盛り上げたいというのが全体的な方針になっていたということもあり、共同開発することが決定した。

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