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月給57万円の65歳会社役員 年金はいつからもらうべきか

2019年10月29日 16:00

改正後でも繰り下げ受給は損するリスクも大きい

改正後でも繰り下げ受給は損するリスクも大きい

 働きながら「厚生年金」を受給する人は約368万人、そのうち3割にあたる124万人が年金を減額されている。これは「在職老齢年金」制度のよるものだが、それが劇的に変わる。政府は高齢世代の就労意欲を削がないために“多く稼いでも年金は減らさない”方向で制度を改正し、早ければ来年から実施する方針を打ち出した。

 現行の年金減額のルールは、「年金(厚生年金の報酬比例部分)+給料」の合計月収で決められる。

 65歳以上は合計月収47万円、65歳未満(60~64歳)は同28万円を超えると、超過分の半額にあたる年金額がカット(支給停止)される。ただし、カットされるのはサラリーマンが加入する厚生年金の報酬比例部分のみだ。

 厚労省が10月9日、政府の社会保障審議会年金部会に提出した見直しケースの中では、年金カットを行なう基準を「合計月収62万円」に引き上げる案が有力だという。

 厚労省が制度の改革に踏み出した狙いの一つに、「年金繰り下げ受給」を増やすことがある。前述の年金部会提出資料には、〈就労意欲を阻害しない〉と並んで、〈繰り下げ受給のメリットも出るよう、在職老齢年金を見直す〉と書かれている。

 繰り下げ受給は、65歳からの年金受給開始を遅らせることで割増し年金をもらえる制度で、70歳まで繰り下げると年金額は42%アップになる。年金カットされている人は、「どうせ減らされるなら、70歳まで年金をもらわず、繰り下げ受給したほうがいい」と考えたくなる。

 ところが、現在の制度では、在職老齢年金の支給停止分は繰り下げしても割増しが受けられない仕組みになっている。

 そのため、制度改正で年金カットを減らすことで、給料が比較的高い高齢者も繰り下げ受給を選べば、しっかり割増しを受けられるようにする。

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